Manual NCをつくるために今週いろいろと調べてわかったこと・つくってみたもの
① Gコードには直線補間と円弧補間がある
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= 斜線や円弧を1マス(工作機械が動ける最小単位)ずつのギザギザのラインで近似すること
→ ベジェ曲線などで描画された線は、大嶋くんの研究のようにまず円弧で表現され、その円弧を円弧補間している?
直線補間↓
http://www.nttd-es.co.jp/e-trainer/nc/image/z44.gif
円弧補間↓
http://www.nttd-es.co.jp/e-trainer/nc/image/z18.gif
画像出典: http://www.nttd-es.co.jp/e-trainer/
・ギアを使う以上、連続的(アナログ的)に動けるのはX軸に水平な直線とY軸に垂直な直線と斜め45度の直線の場合のみ
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ん?と思ったらそうじゃない気がしてきた。また考える
・DDA補間
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CGの分野でピクセルを使って直線を描くアルゴリズム
http://homepage2.nifty.com/kasayan/basic/graphic2.htm
わからないところもあったけど、つまりはその線が通っている点がどのマスの線に近いかで、上の画像のようなギザギザな線で近似する方法です。
0.5以上であれば次のマスに、0.5未満であれば前のマスに点が移動します。つまり四捨五入。
たとえばy==2のときにx==3.6のところを通る直線があるとします。
すると3.6の少数部分は0.5以上なので、y==2のときのxの点は4になるということです。
・プログラムの基礎的な部分をつくりました
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残りやること
- 正確な歯車の設計(歯車自体の勉強)
- 円弧補間のプログラム書く
- ヘッドの移動がプラス方向からマイナス方向/マイナス方向からプラス方向に変わるときに必要な歯数を調べる
- 機械設計
- (できれば)できるだけ連続的な動きをさせる歯車を生成するプログラムを書く
2012年10月29日月曜日
2012年10月22日月曜日
読書記録
先週に引き続き『プロフェッショナルな修理』。
の、前に。
ちなみにこの読書記録は、研究室の4年生&院生ミーティングで「ネタ」をお互いに共有するために書いています。
ぼく以外の人はデジタルファブリケーションという分野のなかでも「コンピュテーショナル」「ジェネラティブ」「アルゴリズミック」「パラメトリック」「プログラマブル」などといったことばで形容されるような文脈の研究をしている人が多いので、どういう手法を使うとどういったアウトプットが得られるか?といったような「ネタ」が多いのですが、ぼくは「オープンソース」が基本的な研究テーマなので、修士論文を書く際の文脈づくりになるような「ネタ」をここで集めていければと思います。
さて『プロフェッショナルな修理』では今週は第五章『「椅子」の張り直し』と第六章『「自動車」用リビルド部品』を読みました。
自動車部品に限らずいままでの章に出てきた着物や仏壇やパソコンなどもそうですが、プロフェッショナルな場での修理といえば、壊れた部分をちょっととりかえるとかではなくて、一度全部ばらっばらにしてその状態で洗浄し組み立て直すということがよく行なわれるようです。
そういう意味で「リビルド」ということばが使われるのでしょう。
「ネタ」になりそうだな、と思った具体的な情報をまとめておきます。
- 自動車リサイクル法(181ページ 2行目)
2005年1月より施行。
自動車を可能な限り再利用できるよう、設計の段階から考慮しながら開発することが義務づけられた。
ちなみに欧州の自動車メーカーではバンパーに再利用しやすい素材を使うなど、再利用をあらかじめ考慮した設計が以前より盛ん。
→ 「使うためのデザイン」や「売るためのデザイン」ではなく「直すためのデザイン」っていうのは前から興味があったので、法律としてそれが定められているのは興味深いなと思いました。
そういう部分が進んでいる欧州の状況も知りたいなと。
- アメリカで日本車の改造が流行(185ページ うしろから4行目)
それまでの安かろう悪かろうというアメリカでの日本車のイメージを変えた日産フェアレディーZ。
その販売が始まってしばらく経った1980年ぐらいのころ、アメリカで日本車の改造が流行。
その改造に必要なオルタネーター(走行中のエンジンの回転を活用して発電し、バッテリーに蓄電する部品。ダイナモ。)の需要が高まり、自動車裏ビルド部品の生産・販売を手掛けるこの会社が(たぶん)儲かった。
→ 改造の文脈でいうとハーレーダビッドソンが有名ですが、日本車が流行ったこともあったのか。
日本車は安くて性能もよい、っていうイメージがこのころできていたのかもしれない。
- アメリカ人のDIY精神は開拓者精神?(186ページ 1行目)
アメリカ人には自分でつくったり直したりするDIY精神がある。
これは欧州から宗教的な理由等で移民してきた人たち(プロテスタント?)、まったく何もないところから自分で家を建てて開拓を行なったからではないか、と著者は述べている。
アメリカでは現在でも家に大工道具を揃えた作業後やを備えていることが少なくないとのこと。
- 修理も自動化(186ページ うしろから7〜2行目)
「修理」ということばだけ聞くと職人が手仕事で直すイメージだが、それだけではない。
自動車のリビルド部品に関しては、作業は分業化され、工程によっては自動化されたラインやロボットもある。
→ 修理用CNC工作機械とかあったらめっちゃおもろい。
てか、あるのか。どんななのかあんまり想像がつかないので実際に見てみたい。
『プロフェッショナルな修理』がまだ途中なのですが、こっちを読み始めてしまいました。
『民主化するイノベーションの時代』エリック・フォン・ヒッペル。
原題: Democratizing Innovation (MIT Press, 2005)
英語と中国語のpdfはこちらでフリーで公開されています(Creative Commons BY-NC-ND)。
http://mit.edu/evhippel/www/books.htm
ユーザーがイノベーションに大きく関わっている、というオープンソース系ではよく言われることを7年前に、またしっかりとした調査に基づいて証明しようとしてくれている本です。
ちなみにこの本での「イノベーション」の意味は、製品開発ぐらいの意味のようです。
第2章まで読みましたが、いまのところ、
- ユーザーの10〜40%がイノベーションを起こしている
- ユーザーが開発した製品と製品改良の大部分(中でも商業的にもっとも魅力的なもの)は「リード・ユーザー」の特徴を備えている
- 「リード・ユーザー」の特徴は以下。
①市場動向の最先端に位置しているため、現在リード・ユーザーが経験しているニーズは、後になってから市場にいる多くのユーザーが経験することになる。
②自分のニーズに対する解決策を獲得することにより比較的高い効用を得ることが期待できるため、その多くがイノベーションを起こす。
といったことが書かれ、それを実証する調査が書かれています。
観点としてなるほどと思ったのは、「ユーザー企業」と「個人ユーザー」ということばがあるという点です。
ユーザーというのは決して個人だけでなく、たとえばPCという製品を例に挙げればいろいろな企業が「ユーザー企業」と言えます。
1976年Rosenbergは、米国の工作機械業界の歴史を研究して、旋盤やフライス盤といった重要で基本的な機械が、それに対する強いニーズを持つユーザー企業によって最初に開発・構築されたことを発見したといいます。(Rosenberg, N. 1976. Perspectives on Technology. Cambridge University Press.)
--------
4年生&院生ミーティング終えての追記
田中先生の話。
・Democratizing Innovationが出たとき、イノベーションということばが流行り、大学でたくさんお金を使ってイノベーションを起こそうとしてるところがたくさんあった。
そういう状況に対して、「いやいやイノベーションっていうのはふつうに家庭の台所とかに転がっているんだよ」っていう本。
・ユーザーにイノベーション能力があることはヒッペルの論文でわかった。現在は3Dプリンタやレーザーカッターなどでユーザーにできることが増えて、もはやユーザーというよりはMakerだ。(クリス・アンダーソン)
の、前に。
ちなみにこの読書記録は、研究室の4年生&院生ミーティングで「ネタ」をお互いに共有するために書いています。
ぼく以外の人はデジタルファブリケーションという分野のなかでも「コンピュテーショナル」「ジェネラティブ」「アルゴリズミック」「パラメトリック」「プログラマブル」などといったことばで形容されるような文脈の研究をしている人が多いので、どういう手法を使うとどういったアウトプットが得られるか?といったような「ネタ」が多いのですが、ぼくは「オープンソース」が基本的な研究テーマなので、修士論文を書く際の文脈づくりになるような「ネタ」をここで集めていければと思います。
さて『プロフェッショナルな修理』では今週は第五章『「椅子」の張り直し』と第六章『「自動車」用リビルド部品』を読みました。
自動車部品に限らずいままでの章に出てきた着物や仏壇やパソコンなどもそうですが、プロフェッショナルな場での修理といえば、壊れた部分をちょっととりかえるとかではなくて、一度全部ばらっばらにしてその状態で洗浄し組み立て直すということがよく行なわれるようです。
そういう意味で「リビルド」ということばが使われるのでしょう。
「ネタ」になりそうだな、と思った具体的な情報をまとめておきます。
- 自動車リサイクル法(181ページ 2行目)
2005年1月より施行。
自動車を可能な限り再利用できるよう、設計の段階から考慮しながら開発することが義務づけられた。
ちなみに欧州の自動車メーカーではバンパーに再利用しやすい素材を使うなど、再利用をあらかじめ考慮した設計が以前より盛ん。
→ 「使うためのデザイン」や「売るためのデザイン」ではなく「直すためのデザイン」っていうのは前から興味があったので、法律としてそれが定められているのは興味深いなと思いました。
そういう部分が進んでいる欧州の状況も知りたいなと。
- アメリカで日本車の改造が流行(185ページ うしろから4行目)
それまでの安かろう悪かろうというアメリカでの日本車のイメージを変えた日産フェアレディーZ。
その販売が始まってしばらく経った1980年ぐらいのころ、アメリカで日本車の改造が流行。
その改造に必要なオルタネーター(走行中のエンジンの回転を活用して発電し、バッテリーに蓄電する部品。ダイナモ。)の需要が高まり、自動車裏ビルド部品の生産・販売を手掛けるこの会社が(たぶん)儲かった。
→ 改造の文脈でいうとハーレーダビッドソンが有名ですが、日本車が流行ったこともあったのか。
日本車は安くて性能もよい、っていうイメージがこのころできていたのかもしれない。
- アメリカ人のDIY精神は開拓者精神?(186ページ 1行目)
アメリカ人には自分でつくったり直したりするDIY精神がある。
これは欧州から宗教的な理由等で移民してきた人たち(プロテスタント?)、まったく何もないところから自分で家を建てて開拓を行なったからではないか、と著者は述べている。
アメリカでは現在でも家に大工道具を揃えた作業後やを備えていることが少なくないとのこと。
- 修理も自動化(186ページ うしろから7〜2行目)
「修理」ということばだけ聞くと職人が手仕事で直すイメージだが、それだけではない。
自動車のリビルド部品に関しては、作業は分業化され、工程によっては自動化されたラインやロボットもある。
→ 修理用CNC工作機械とかあったらめっちゃおもろい。
てか、あるのか。どんななのかあんまり想像がつかないので実際に見てみたい。
『プロフェッショナルな修理』がまだ途中なのですが、こっちを読み始めてしまいました。
『民主化するイノベーションの時代』エリック・フォン・ヒッペル。
原題: Democratizing Innovation (MIT Press, 2005)
英語と中国語のpdfはこちらでフリーで公開されています(Creative Commons BY-NC-ND)。
http://mit.edu/evhippel/www/books.htm
ユーザーがイノベーションに大きく関わっている、というオープンソース系ではよく言われることを7年前に、またしっかりとした調査に基づいて証明しようとしてくれている本です。
ちなみにこの本での「イノベーション」の意味は、製品開発ぐらいの意味のようです。
第2章まで読みましたが、いまのところ、
- ユーザーの10〜40%がイノベーションを起こしている
- ユーザーが開発した製品と製品改良の大部分(中でも商業的にもっとも魅力的なもの)は「リード・ユーザー」の特徴を備えている
- 「リード・ユーザー」の特徴は以下。
①市場動向の最先端に位置しているため、現在リード・ユーザーが経験しているニーズは、後になってから市場にいる多くのユーザーが経験することになる。
②自分のニーズに対する解決策を獲得することにより比較的高い効用を得ることが期待できるため、その多くがイノベーションを起こす。
といったことが書かれ、それを実証する調査が書かれています。
観点としてなるほどと思ったのは、「ユーザー企業」と「個人ユーザー」ということばがあるという点です。
ユーザーというのは決して個人だけでなく、たとえばPCという製品を例に挙げればいろいろな企業が「ユーザー企業」と言えます。
1976年Rosenbergは、米国の工作機械業界の歴史を研究して、旋盤やフライス盤といった重要で基本的な機械が、それに対する強いニーズを持つユーザー企業によって最初に開発・構築されたことを発見したといいます。(Rosenberg, N. 1976. Perspectives on Technology. Cambridge University Press.)
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4年生&院生ミーティング終えての追記
田中先生の話。
・Democratizing Innovationが出たとき、イノベーションということばが流行り、大学でたくさんお金を使ってイノベーションを起こそうとしてるところがたくさんあった。
そういう状況に対して、「いやいやイノベーションっていうのはふつうに家庭の台所とかに転がっているんだよ」っていう本。
・ユーザーにイノベーション能力があることはヒッペルの論文でわかった。現在は3Dプリンタやレーザーカッターなどでユーザーにできることが増えて、もはやユーザーというよりはMakerだ。(クリス・アンダーソン)
2012年10月15日月曜日
読書記録
「生きのびるためのデザイン」(ヴィクター・パパネック)(原題 Design for the real world)
を読み終わりました。
1971年に書かれたもので、一部所有者のステータス誇示のためのスタイリングはやめて、問題解決のためのデザインをしなさい!という、最近のDesign for the other 90%などの流れの最初の源流です。
近代化により専門への分化が進みすぎた世界に対して、デザイナーは専門家(specialist)ではなく万能人(generalist)の役割を果たすべきだとしています。
デザインをするには分野を超えた(cross disciplinary)チームでやらないと問題解決はできず、デザイナーはその専門家たちをつなぐような存在になるべきだということです。
ちなみにそのデザインチームに最小限度の条件は以下だそうです。
・社会科学と行動科学
・エコロジー
・人類学
・デザイナー
・心理学
・構造生物学、数学
・建築家
・メディア
・エンジニア
・実際の"クライアント"グループの代表(クライアントというよりはユーザの意味合いが強い)
ちなみにこの本はpdfがフリーでオンラインに置いてあります(ただし英語、本にはある写真なし)。
1960年代の、パパネックが実際につくったプロダクトの写真やいい例・悪い例のプロダクトの写真も載っていてたのしいので、ぜひご覧あれ。
そしていま読んでいるのがこの「プロフェッショナルな修理」(足立紀尚)。
着物と仏壇と桶、ピアノ、スーツケースとかばん、パソコン、いす、自動車、スクーター、絵画
の修理の現場に筆者が実際に行ってそのようすを記録している本です。
いまパソコンの章まで読んだところです。
おもしろかったのは、着物の修理。
これは京都の職人さんたちによる修理なのですが、その修理は生地のバラし、洗い、染み抜き、染め直しなど、それぞれの工程に対してそれぞれの職人がいます。
染め屋でいえば、無地の染め屋と柄物の染め屋がおり、さらに黒染めや手書き、機械染めなどですべて職人さんが分かれるそうです。
職人たちはそれぞれの「お門」に特化して仕事をしているのです。
つまり京都の職人とは上に書いたパパネックの言っているところの「専門家」であり、そういった産業形態を日本(京都?)は江戸時代からとっているというのはおもしろいなと思います。
そういう意味では、江戸時代はすごく近代的な社会だったのかもしれません。
パパネックは「生きのびるためのデザイン」で、絶滅危惧種の多くが高度に分化しすぎたことによる絶滅であったということを例にとって、人間の産業システムに関しても、高度すぎる専門家は危険だとしています。
しかし京都では300~400年ほどこうした産業システムが続いているのです。
(これからどうなるかわかりませんが。)
ただ、悉皆(しっかい)屋という職業があるらしく、その人はエンドユーザーから仕事を請け、必要な工程を考えて、それぞれに合った職人に仕事を頼むという仕事をしています。
この悉皆屋がパパネックのいう万能人の役割を果たしていたから、京都の産業はいままで生きのびてこられたのかもしれません。
2012年10月11日木曜日
FUJIMOCK FESに行ってきました。
そうそう、ツアーとかじゃなくて、あくまで、
フェス!!
なのだそうです。
というわけで、片道電車で3時間かけて西富士宮まで行ってまいりました。
9:45西富士宮集合ののち、待っていてくださったスタッフの方の運転でメイン会場の田貫湖ふれあい自然塾へ。
40分ぐらいと行っていましたが、もっと早く着いた気がします。
ちなみにその道中スタッフの方が説明してくださったのが、白糸の滝の売店の話。
富士山の世界文化遺産登録に向けて、白糸の滝の近くに50年ぐらいあった売店が景観保護のために撤去された(される?)ということでした。
それって、どうなんでしょうね。俗っぽい人間の営みも含めて「富士山」なんじゃないかなとぼくは思いますけどね!まあいいや。
きれいな空気にきれいな施設!!サイコーですね。
一ヶ月前ぐらいに富士登山をしたときの山小屋がけっこうガチなかんじだったので、若干ビビっていたのです。
あの乾燥した山小屋でぎゅーぎゅーに入れられて仮眠をとらされたのはなかなかの思い出になりました。
集まる参加者の方々
まずはFabLab Kamakuraの渡辺ゆうかさんより、最終的にどんなものをつくることができるのかの説明がありました。
こんなかんじ。
切断した丸太に直接レーザーカッターで加工したもの。
皿として使うものです。
ただしこうした無垢そのままの材は乾いてくるとどうしても割れてしまうらしく、まあいいじゃんそれ自体たのしんじゃおうぜ!というものだそうです。
こちらはたしかデザイナーの方がつくったという木そのままキーホルダー。
構造はシンプルですがとてもいいですよね!
しかしどうやって鍵の円に合う穴を空けたんでしょう。手でガリガリ空けたんでしょうか。
そうだとしたらなかなか骨が折れそうです。
この日のプログラムは「間伐体験」と「森のワークショップ」の2つだったのですが、40人ぐらいいた参加者を2チームに分けて午前午後で交替するということで、ぼくは先に「間伐体験」を行なうチームでした。
というわけで、田貫湖ふれあい自然塾よりさらに車で10分ぐらいの森のなかへ。
ヒノキだらけの人工林です。
木こりさんたちによる間伐の説明。
ちなみにこの木こりさんたちはTENKOMORIという静岡・天竜の林業関係者による団体の方々でした。
動画を撮ったのでまずはそれをご覧下さい。
説明してくださっている木こりさんは最近営業が多いらしく、少し緊張していらっしゃいましたw
木こりの営業とはなにかというと、山主さん(でいいのかな?山林所有者)のところへ行って、間伐しませんか〜という営業だそうです。
間伐時に使われる斧。
どういうふうに使うかというと、ひとつは宗教的な意味合い。
山の神様、木の神様、切らせていただきますアーメンということです。
この斧をこれから切る木に立てかけて、一礼します。
写真にあるように、線形の刻みがついているのは日本特有のものだそうで、
片側の4つの線は土、水、風、日(「火」だと燃えてしまう!)を、もう片側の3つの線はお神酒(酒、米)と塩を表しています。
また実用的にも使われていて、動画の5:03や5:55あたりで、木に入れた切れ込みにラバーのようなものをはさみ、それを斧の切れない方でトントンと叩いています。
ただ実際に斧としては使われないんでしょうかね?枝を切ったりするときぐらいには使われるんでしょうか。
木こりさんが切ったヒノキの一部を参加者に回してくれました。
とても強いにおい(いいにおいですが)。
むかしハンズでなんの木材かわからない端材を買って研究室のCNCミリングマシンで切削したら、ものすごく強いにおいを発した木材があったんですが、それがヒノキであったことにこのとき気がつきました。
そのときは各方面から苦情が来たのですが、このときの参加者のみなさんは「いいにおい〜」と!
田舎のくせにヒノキをいいにおいと思えないSFCのみなさんにはぜひ見習ってほしいですね。
それにしても木のにおいってけっこう特徴あるんですねぇ。
ヒノキを嗅いだら粉塵がお鼻についてしまったお茶目なFabLab Kamakura代表渡辺ゆうか氏。
説明が終わったのち、3グループに分かれて実際に間伐します。
木「うがーーー」
動画を見ていただけるとわかるかと思いますが、このような「口」を空けます。
上のものは倒す方向に空ける「口」で、「受け口」といいます。
ぼくたちは木の近くに置いてあるのこぎりで切ったのでめっちゃ疲れた。
受け口の反対側には「追い口」を空けます。
ラバーのようなものをトントンしていたところですね。
ちなみに受け口の下の位置に対して追い口はけっこう上に来ていますが、これは日本の伝統的な手法だそうです。
で、最近、北欧かどっか林業が盛んな国の有名人に「いや、受け口の下の位置と追い口の高さは同じでいいんじゃないか」と助言をもらったそうです。
言うなればジーコが日本のサッカーの部活を見て「うさぎ跳びはやめたほうがいい」と助言してくれたようなかんじでしょうか。違うか。
ついでになぜかということを説明します。
受け口と追い口のあいだは少しだけ切らずに残して、最後に手で押したりロープで引っ張ったりして倒します。
つまり力を入れれば倒せるけど、そうでなければ倒れないぐらいで一度とめておくわけです。
その少しだけ切らない調整が、受け口と追い口の高さが同じ方がやりやすいんじゃないか、ということだそうです。
ぼくたちが体験したところはけっこう平らなところだったのですが、実際には急斜面でやったりする場合もあるらしく、そういうときそのへんの調整はけっこうむずかしいんだそうです。
奥が深いですね〜。
切り株。
年輪がついていますが、実際に生きているのは一番外側の茶色い部分だけとのこと。
ここに導管・師管が通っていて水を供給しているのだそうです(たぶん)。
なのでこの茶色い部分のどこかを一周ぐるっと傷つけてしまうと木は枯れてしまうらしく、それを使って間伐する方法もあるのだそうです。
なんで傷つけられやすい外側にそんな大事な機能を持ってきたんでしょうね、木は。
人間の血管は中のほうにあるぞ!!どうだ!!
その外側の茶色っぽいぶぶんはするするっとはがすことができちゃうのですが、
はがすと「果物かっ!」ってつっこみたくなるぐらいのみずみずしさ。
だからするするっとはがせちゃうんですね。
これを持って帰ってなにかつくります。
つづいて「森のワークショップ」へ。
猟師をやりながらホールアース自然学校で働いているスタッフさんにより、森のあれこれを森を歩きながら習います。
シカが木の皮を食べたあと。
もしこれが一周ぐるっと食べられちゃっていると、枯れちゃうわけです。
「日本の森林面積は国土の何割?」の質問にはほとんどの人が「7割」と正解でしたが(ちなみに正確には66%。2/3と覚える)、こちらはみなさん不正解。
ほとんどの人が人工林のほうが多いものと思っていたら、意外にも天然林の勝利。
というわけで日本は森林大国なわけで、間伐材も余っているのだそうですが、日本で使用されている木材の8割が輸入だそうです。
こうした問題を解決しなきゃですね。
いちばん驚きだったのがこちら。
ここだけ地面に草が生い茂っています。
そう、ここはちゃんと間伐が行なわれたところなのです。
他の部分はスギやヒノキで太陽光が地面まで届かず、他の植物が生えないんです。地面が茶色いですよね。
つまり間伐は、森に多様性を持たせるのにとても重要なことなのです。
ちなみにここでも動画を撮っていたのですが、そのことがよくわかる部分がちょうど映り込んでいました。
0:38あたりに草が茂っている地面が見えますか?
ここ意外の地面は茶色いですが、ここだけ緑が目立ちますよね。
光が入ってきていて明るく、中くらいの背丈の草もありますよね。
いやぁここまで森は素直なのかと感心してしまいました。
ちなみに猟師もやっているスタッフの方に見せてもらったお宝。
イノシシの牙。中が空洞になっています。
さきっちょを自分の歯でいつもガリガリやってとがらせているそうです。
そのままだと手が簡単に切れちゃうぐらい尖っているそうですよ。
シカの角。
これは捕まえたシカの角を切ったものなので毛が残っていますが、春先には人間の髪の毛みたいにあ勝手に抜けるらしく、角がそこらに落っこちているのだそうです。
持って帰って乾燥させる。
例の外側の茶色っぽい部分をはがすとこんなに美しい素肌を見せてくれます。
めっちゃつるつる。
枝もはがすとつるつる。
はがさないのもいいなと思ったので片方だけはがしました。
というわけで、次は年明けての鎌倉セッション!
CNCミリングマシンを駆使してなにかつくろうと思います。
ちなみに一緒に参加されていたロフトワークの中田さんのブログがすばらしいので、そちらもぜひ!
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